※本記事にはプロモーションが含まれます。
「ケアマネって、副業してもいいのかな」
そう思って検索したあなたに、まず結論からお伝えします。法律で禁止されていません。
ただ、この記事で本当に書きたいのはその先です。
僕は雇われケアマネだった頃、副業で月1〜3万円を稼いでいました。半年ほどで辞めましたが、そこで手に入れたものはお金ではありませんでした。そして独立した今は、ケアマネの仕事と並行していくつかの事業を動かしています。あなたが今読んでいるこのブログも、その一つです。
雇われている側から見た副業と、独立した側から見た副業。この記事では、その両方を実際に経験した立場から、金額も含めて正直に書きます。
特に、多くの記事が「ケアマネの副業といえばこれ」と紹介する認定調査について。僕は雇われ時代、あえてやりませんでした。その理由は、たぶんどこにも書かれていません。
結論:ケアマネの副業は、法律で禁止されていない
まず、いちばん大事なところを片付けます。
民間企業に勤めながら副業をすること自体を禁止する法律は、日本にはありません。公務員は国家公務員法・地方公務員法で制限されていますが、居宅介護支援事業所や介護施設に勤めるケアマネは、そのほとんどが民間の職員です。
では何が問題になるのか。就業規則です。
就業規則で副業を禁止している法人は少なくありません。ここを破ったからといって、警察に捕まったり罰金を科されたりすることはありません。ただし、会社との関係では話が別です。就業規則違反として、注意・減給・停職といった懲戒処分の対象になり得ます。悪質と判断されれば、解雇の理由にされることもあります。
つまり、「法律で禁止されていない」ことと「会社に無断でやっていい」ことは、まったく別の話なんです。ここを混同すると、いちばん痛い目を見るのはあなたです。
もうひとつの論点:「常勤専従」って副業できないの?
ケアマネの世界には「常勤専従」という言葉があります。事業所の管理者や、常勤として配置されているケアマネに関わる話で、副業を調べていると必ず出てきます。
ただ、この言葉の意味を誤解している人がとても多い。
常勤専従が縛っているのは「働いている時間の中身」です。
たとえば居宅介護支援事業所に常勤専従で配置されているケアマネは、勤務時間中に併設のデイサービスの仕事を手伝ったり、訪問介護のヘルパーとして動いたりすることができません。「その事業所のケアマネ業務のために、その時間はいてくださいね」という配置のルールだからです。
逆に言えば、勤務時間が終わったあとの時間まで縛るルールではありません。18時に退勤したあと、あなたが家でパソコンを開いて何をしようと、常勤専従の規定は関係ないんです。
ここを「常勤だから副業はできない」と早合点して、はじめから諦めてしまう人がいます。もったいない話です。
あなたが確認すべきなのは、常勤専従という制度の言葉ではなく、自分の職場の就業規則にどう書いてあるか。ただ、その一点です。
じゃあ、誰に聞けばいいのか
ここからが本題です。僕が実際にどう動いたかを話します。
まず就業規則を確認しました。結果は、副業についての規定が、そもそもありませんでした。
禁止とも、許可制とも、届出制とも書いていない。ただの空白です。おそらく、ケアマネが副業をするなんて想定していなかったんだと思います。
規定がないということは、白でも黒でもなくグレーだということ。だから僕は、代表に直接聞きました。
「副業ってやってもいいんですか?」と、ストレートに。返ってきた答えは、たぶんあなたも想像がついたと思います。
「本業に支障が出ない程度ならね」
全国のあらゆる職場で言われている、あのセリフです。
ただ、ここで注意してほしいことがあります。僕がこの答えを引き出せたのは、代表と直接話せる小さな会社だったからです。
法人の規模が大きくなると、事情が変わります。直属の上司は、そもそも自分の会社が副業を認めているのかどうかを知らないことが多い。就業規則を隅々まで読み込んでいる管理者なんて、そういません。あいまいな答えをもらって、それを「許可された」と受け取ってしまうのが、いちばん危ない。
だから、順番はこうです。
- まず就業規則を自分の目で確認する(副業・兼業の項目があるか。禁止か、許可制か、届出制か、そもそも規定がないか)
- 人事部があるなら、人事部に直接確認する(上司を経由するより正確で、話も早い)
- 代表と直接話せる規模なら、代表に聞く(僕がやったのはこれです)
そしてもうひとつ。これは制度の話ではなく、職場で働き続けるための現実的な話です。
現場の同僚に副業をしていることが知られると、やりにくくなる可能性があります。「そんな余裕があるなら」「本業に集中してほしい」——そう思う人は、必ずいます。悪気があるわけではなく、単純に価値観が違うだけです。
相談する相手は、選んでください。確認すべきは「規則」であって、「同僚の理解」ではありません。
僕の副業実録:ブログで挫折して、ライターで月1〜3万円
ここからは、僕が実際にやった副業の話をします。金額も含めて、正直に書きます。
最初はブログだった。そして、まったく稼げなかった
僕がいちばん最初に手を出した副業は、ブログでした。
記事を書いて、広告を貼って、読まれたら収入になる。仕組みとしては単純です。元手もほとんどかかりません。だから始めました。
結果を先に言います。収益化が、まったく見えませんでした。
書いても書いても、誰にも読まれない。読まれても、収入にはつながらない。何ヶ月やっても、この先どうなれば収入が発生するのか、その道筋がまるで見えてこなかったんです。
「これは、いつまで続ければいいんだろう」
そう思ったときに、方向を変えました。ブログで稼ぐのは時間がかかりすぎる。それなら、書いた分だけ確実にお金になる仕事をやろう、と。
そうして始めたのが、Webライターの仕事でした。
やっていたのは、介護とはまったく関係ない仕事
受けていた案件は、家電の口コミ記事です。
ある家電製品について、ネット上の口コミを集めてリサーチする。それをテンプレートに沿って3,000字程度の記事にまとめる。修正の指示が来たら直す。その繰り返しです。
気づいたと思います。ケアマネの知識も、介護の経験も、そこには一切必要ありませんでした。
これは、僕にとって大きな意味がありました。あとで詳しく書きますが、「ケアマネの専門性を切り売りしなくても、外で仕事はできる」ということを、身をもって知ったからです。
条件はこんな感じでした。
- 期間:およそ半年
- 作業時間:週4〜6時間(平日は1日1〜2時間、土日にまとめて)
- 収入:月1〜3万円
大きな金額ではありません。ただ、テンプレートに沿って書く仕事だったので、ライターという仕事がどういうものかを知るには、ちょうどいい入り口でした。納期を守る、指示を読み解く、修正に対応する。当たり前のことですが、雇われている職場の外でそれをやるのは、初めての経験でした。
就業規則には、何も書かれていなかった
この副業を始める前に、僕は就業規則を確認しています。
結果は、さきほど書いたとおりです。副業についての記述は、どこにもありませんでした。だから代表に直接聞いて、「本業に支障が出ない程度ならね」という答えをもらいました。
この順番は、意外と大事だと思っています。
もし規則に「副業を禁止する」と明記されていたら、僕はやらなかったでしょう。バレる・バレないの問題ではなく、続けられないからです。こそこそ隠しながらやる副業は、精神的に長続きしません。後ろめたさを抱えたまま働くくらいなら、その職場にいる意味そのものを考え直したほうがいい。
グレーだったから、確認した。確認して、白になったから、やった。それだけの話です。
副業をやって分かった、意外な変化2つ
半年の副業で、僕は月1〜3万円を稼ぎました。
ただ、いま振り返って「あれをやってよかった」と思う理由は、その金額ではありません。副業を始める前には想像もしていなかった変化が、2つありました。
変化①:本業が、むしろ速くなった
副業をすると、本業に支障が出る。
そう思われがちですし、代表に言われた「本業に支障が出ない程度なら」というセリフも、その心配から出たものでしょう。
でも、僕の場合は逆でした。本業のケアマネの仕事が、明らかに速くなったんです。
理由は単純です。早く終わらせたい理由が、できたから。
それまでの僕は、目の前の仕事を目の前の順番でこなしていました。記録も、電話も、書類も、「気づいたときにやる」。だから終わる時間も、その日次第でした。
副業を始めてからは、そうはいきません。夜に2時間の作業時間を確保したい。そのためには、日中の仕事を日中に終わらせる必要がある。「さっさと片付けて、何も気にせず副業に打ち込む」——そういう働き方に、自然と変わっていきました。
結果として、本業に支障が出た場面は一度もありませんでした。むしろ、時間の使い方に対する意識は、副業を始める前より確実に上がっていたと思います。
もしあなたが「副業をする時間なんてない」と感じているなら、それは時間がないのではなく、時間を作る理由がまだないだけかもしれません。
ケアマネの時間の使い方については、別の記事で詳しく書いています。
▶ ケアマネの残業は平均月4時間?——統計と体感が違う理由と、独立して残業が消えた僕の話
変化②:「ケアマネ以外でも仕事ができる」という自信
そして、こちらが本題です。
副業をやって手に入れた一番の報酬は、月1〜3万円のお金ではありませんでした。
「僕は、ケアマネ以外でも仕事ができるんだ」
この感覚です。
思い出してください。僕が書いていたのは、家電の口コミ記事でした。介護保険制度の知識も、アセスメントの技術も、多職種連携の経験も、そこでは一切使っていません。
それでも、お金をもらえた。名前も顔も知らない発注者から、僕の書いた文章に対価が支払われた。
この事実が、当時の僕にとってどれだけ大きかったか。
ケアマネの仕事を長く続けていると、いつのまにか「自分はケアマネしかできない」と思い込むようになります。介護保険の中でしか通用しないスキルを積み上げている気がしてくる。この資格を手放したら、自分には何も残らないんじゃないか——そんな不安が、どこかにずっとある。
その思い込みが、たった月数万円の副業で、あっさり崩れました。
誤解しないでほしいのですが、これは「ケアマネを辞めよう」という話ではありません。むしろ逆です。
「ここしかない」と思って働くのと、「ここじゃなくてもいいけど、ここで働いておく」と思って働くのとでは、同じ仕事でも心の持ちようがまったく違います。選択肢を持っている人間は、目の前の仕事に押しつぶされにくい。
副業を考えるということは、ケアマネの外側に少しでも目が向いているということです。その感覚は、否定しなくていい。
認定調査の副業、誰も書かない「立場で変わる」話
「ケアマネの副業」で検索すると、ほぼ必ず紹介される仕事があります。
認定調査員です。
資格を活かせる。土日でもできる。市区町村や委託先から依頼が来る。たしかに、ケアマネにとってこれ以上ないくらい相性のいい仕事に見えます。
でも僕は、雇われケアマネだった頃、認定調査をやりませんでした。
やれなかったのではありません。やらなかったんです。
雇われ時代、僕が認定調査をやらなかった理由
当時の法人は、市から認定調査の委託を受けていました。だから、認定調査そのものは職場の業務として存在していたんです。実際、他のケアマネは調査に出ていました。
ではなぜ、僕はやらなかったのか。
調査をやっても、給料に還元されていなかったからです。
ここが、認定調査を「副業におすすめ」と紹介する記事が絶対に書かない部分です。
認定調査の委託料は、法人に入ります。あなたが訪問して、聞き取りをして、調査票を仕上げて、市に提出する。その対価として支払われるお金は、あなたの財布ではなく法人の売上になります。
その分が手当として上乗せされるなら、話は別です。1件いくらで還元される仕組みがあるなら、実質的な副収入と言えるでしょう。
でも、僕がいた職場は、そうなっていませんでした。調査に行った日も、行かなかった日も、給料は同じ。ただ、その日の担当業務の上に調査が1件乗るだけです。
それは副業ではありません。ただの業務です。
あなたの職場がどうかは、僕には分かりません。だから、確認してほしいんです。
その調査の委託料は、いくらで、誰の財布に入っていますか。
雇われている限り、この「見えないお金の流れ」はあなたの目に触れません。給与明細に載らないものは、存在しないのと同じだからです。
ケアマネのお金の流れについては、こちらの記事で詳しく書いています。
▶ 主任ケアマネの年収はいくら?数字がバラバラな理由と、雇われ・独立の両方を経験した僕の実額
独立した今、同じ仕事が「時給2,500円の事業」になった
僕はいま、独立して一人でケアマネをしています。そして、認定調査の委託を受けています。
やっていることは、雇われ時代に他のケアマネがやっていたことと同じです。訪問して、聞き取りをして、調査票を仕上げる。
違うのは、お金がどこに入るか。ただ、その一点です。
数字を出します。
- 単価:1件あたり5,500円(税込)
- 件数:月1〜2件
- 収入:月1万円前後
- 所要時間:移動・調査・仕上げを含めて2時間以内
時給に換算すると、約2,500円です。
一人でケアマネをやっていると、月1万円の上乗せは想像以上に助かります。しかも、2時間で終わる仕事です。
2時間で終わらせるために、僕がやっていること
この時給を成立させているのは、単価だけではありません。終わらせ方です。
1. パソコンを持参して、その場で打ち込む
調査票を持ち帰って、あとから記憶を頼りに仕上げる。この「あとから」が、いちばん時間を食います。僕は訪問先にパソコンを持っていって、聞き取りをしながらその場で入力します。帰る頃には、ほぼ仕上がっている状態です。
2. 自分の利用者の調査は、定期訪問と一緒にやる
自治体によっては、自分が担当している利用者の認定調査を受けることができます。この場合、毎月のモニタリング訪問と同じ日にまとめられます。移動時間がまるごと消えるので、実質的な作業時間はさらに短くなります。
※これは自治体ごとにルールが違います。認められていない自治体もあるので、必ず確認してください。
なぜ、5,500円で受けられるのか
僕が受けている単価は、5,500円(税込)です。
これまで僕が聞いたことのある最低額は、4,000円台でした。それより高い単価で受けているわけですが、特別な交渉術を使ったわけではありません。
依頼を受ける最初の段階で「うちはこの単価です」と伝えているだけです。
それで断られたことは、一度もありません。
なぜか。理由は、依頼元を見れば分かります。
僕に依頼してくるのは、自分の市だけではないんです。
僕の事業所がある市内には、介護保険施設があります。そこに入所している利用者の中には、保険者が他市のままになっている人がいます。施設に入る前に住んでいた市が、そのまま保険者として残っているケースです。
その利用者の認定調査は、保険者である「他市」がやらなければいけません。でも、遠く離れた市が、わざわざ調査員を派遣するのは現実的ではない。
だから、その施設がある地域のケアマネに委託が来ます。
これまでに依頼が来たのは、福岡や新潟を含めて、10箇所近くの自治体からです。
遠方の自治体にとって、優先順位は「安く頼むこと」ではありません。期限内に、きちんとした調査票を上げてくれる人を確保することです。単価が数百円上下することよりも、そちらのほうがずっと重要なんです。
だから、単価は言えば通ります。言わなければ、相場で受けることになります。
認定調査は「おすすめの副業」ではない
ここまで読んで、気づいたかもしれません。
認定調査という仕事そのものに、副業として優れた点があるわけではないんです。同じ仕事が、立場によってまったく違うものになる。それだけの話です。
| 雇われケアマネ | 独立ケアマネ | |
|---|---|---|
| 委託先 | 法人 | 自分の事業所 |
| 委託料の行き先 | 法人の売上 | 自分の売上 |
| 単価の決定 | 関与できない | 交渉できる |
| あなたにとっての意味 | 業務が1件増える | 収入の柱が1本増える |
だから僕は、認定調査を「ケアマネの副業におすすめ」とは書きません。
雇われている立場で受けるなら、還元があるかどうかを確認してから。還元がないなら、それは副業ではなく、増えた業務です。
そして、この「立場によってお金の流れが変わる」という感覚こそが、僕を独立へ向かわせたものでもありました。
なお、調査員が利用者宅でどんな「聞き方」をしているのかは、区分変更の記事に書きました。担当利用者の調査に立ち会うとき、ケアマネとして知っておくと役に立つ話です。
▶ 区分変更、出す?出さない?ケアマネの判断基準|「申請するか」と「プランを動かすか」は別の話
独立すると、「副業」は「収入の柱」に変わる
ここまでは、雇われている立場での副業の話でした。
独立すると、この景色が一変します。
まず、就業規則がありません。誰にも許可を取る必要がない。何をやってもいい。
ただ、それ以上に大きな変化があります。「副業」という言葉が、意味を失うんです。
ちなみに、僕がライターの仕事を辞めた理由は、ひとつだけです。独立の準備を始めたから。月数万円の副業より、大きいほうに時間を賭けることにしました。
独立して1年、僕は副業をしませんでした
意外に思われるかもしれません。
独立したのだから、さっそく事業をいくつも立ち上げた——という話ではないんです。最初の1年、僕はケアマネの仕事だけに集中していました。
理由は単純で、それどころではなかったからです。
利用者を担当し、請求業務をこなし、事業所を回す。雇われていた頃は法人本部がやっていた仕事が、全部自分に乗ってきます。副業をやる余裕がある状態ではありませんでした。
この順番は、大事だと思っています。本業が回っていない状態で事業を増やしても、どちらも中途半端になるだけです。
本業を効率化していたら、それ自体が商品になった
ケアマネの仕事が落ち着いてきてから、僕がやったのは業務の効率化でした。
紙のファックスをやめて、パソコンで送受信できるサービスに変える。書類をクラウドに置いて、どこからでも開けるようにする。手作業でやっていた集計を、表計算ソフトに任せる。
一人でやっている以上、自分の時間だけが資源です。使える道具は全部使う、というだけの話でした。
そこに、AIが出てきました。最初はただ面白がって触っていただけです。使っているうちに、指示の出し方が少しずつ上手くなっていきました。
あるとき、気づいたんです。
「これ、他の介護事業所でも同じことができるんじゃないか」
介護の現場は、いまだに紙とファックスと手作業で回っています。でも、そこにいる人たちは「何をどう変えればいいのか」が分からない。僕は自分の事業所で、それを実際にやってきました。
そうして、業務改善のコンサルティングという仕事が生まれました。いまは法人を作って、その事業もやっています。
ここで言いたいのは、コンサルティングという仕事が儲かる、という話ではありません。
僕は「副業を探した」のではなく、「本業を効率化していたら、それ自体が売り物になった」んです。
順番が、まったく逆でした。
このブログも、僕の事業のひとつです
そして、最後に正直に書いておきます。
あなたが今読んでいるこのブログも、僕がやっている事業のひとつです。
記事の中には広告リンクがあります。あなたがそこから転職サイトに登録すれば、僕に紹介料が入る仕組みです。この記事の冒頭にも、そのことを書いています。
つまり僕は、副業から収入を得ている立場で、副業について語っているわけです。そこにバイアスがないとは言いません。だから、数字も正直に出します。
このブログの収益は、まだ月1万円にも届いていません。
15本ほど記事を書いて、この状態です。雇われ時代にやったライターの仕事は、半年で月1〜3万円になりました。それと比べれば、ブログの効率の悪さは明らかです。
気づいたと思います。僕は昔、ブログで稼げなくて挫折した人間です。そして今、また同じことをやっています。
なぜか。
ライターの仕事は、書いた分だけお金になります。でも、書くのをやめれば収入も止まる。あれは時間を売る仕事でした。
ブログは違います。いま書いているこの記事は、僕が寝ている間も、利用者宅を訪問している間も、ここに残り続けます。時間がかかるのは、そういう仕組みだからです。
どちらが正しいという話ではありません。ただ、あのとき挫折した理由が、いまは分かるというだけです。稼げなかったのではなく、稼げるようになるまでの時間を、当時の僕は知らなかった。
だからこの記事では、「副業で稼げます」とは書きません。「時間がかかります。僕もまだ途中です」と書きます。
ちなみに、産業ケアマネは取っていません
副業を調べていると、産業ケアマネという資格が出てきます。
家族の介護を抱えた従業員が介護離職しないよう、企業と契約して相談に応じる。2020年に生まれた民間資格で、「ケアマネの新しい働き方」として紹介されることが増えました。
僕はこの資格を持っていません。だから、どんな仕事なのか、実際にどれくらい収入になるのかを語ることはできません。
ただ、なぜ取らなかったのかだけ、正直に書いておきます。
ひとつは、資格を取ることと、仕事が来ることは別だと思ったからです。
これは産業ケアマネに限った話ではありません。どんな資格も、持っているだけでは仕事になりません。その資格に対してお金を払う人が、実際にいるかどうか。副業として成立するかを決めるのは、そこだけです。
もうひとつは、僕自身に、企業の相談に乗れる自信がなかったからです。
企業が抱えている問題は、介護保険の使い方だけではありません。介護休業を取った社員の穴をどう埋めるか。使える助成金は何か。就業規則をどう変えるか。
これは労務の領域です。介護保険しか知らないケアマネが、企業の人事担当者と対等に話せるとは、僕には思えませんでした。
もちろん、この資格を活かして活躍されている方もいます。僕が取らなかったというだけの話です。
ただ、副業を考えるとき、「資格を取れば道が開ける」という順番だけは疑ってほしいと思っています。
副業を考えたあなたへ、3つの分岐
ここまで、僕の実例を書いてきました。最後に、あなたがこれからどう動くかの話をします。
副業をやりたいと思ったとき、詰まるのはたいてい次の3つのどれかです。
分岐①:職場が副業を禁止している、またはグレーで動けない
就業規則で禁止されている。あるいは、聞いても曖昧な答えしか返ってこない。相談したら、変な目で見られそうで怖い。
この状態でこっそり副業を始めるのは、僕はおすすめしません。前に書いたとおり、後ろめたさを抱えたまま働くのは長続きしないからです。
そして、もうひとつ考えてほしいことがあります。
あなたが副業を考えているのは、いまの収入や働き方に、何か足りないものを感じているからではありませんか。
それを職場が禁じているなら、問題は副業ではなく、その職場との相性かもしれません。職場を変えるほうが、副業を始めるよりずっと早く効くことがあります。
ケアマネの職場は、法人によって驚くほど違います。副業を認めている法人もあれば、そもそも規定すら置いていない法人もある。僕がいた職場が、まさにそうでした。
▶ ケアマネを辞めたい?僕が辞めたかったのは「ケアマネ」ではなく「職場」だった
分岐②:時間が作れない
やりたい気持ちはある。でも、毎日残業で帰るのが遅い。休日は疲れて動けない。
これは、副業の問題ではありません。本業の問題です。
僕は雇われ時代、平日に1〜2時間、土日にまとまった時間を作っていました。特別なことはしていません。日中の仕事を日中に終わらせただけです。
そして独立してからは、AIやクラウドを使って、業務そのものを削りました。時間は、待っていても増えません。作るか、削るかのどちらかです。
▶ ケアマネの残業は平均月4時間?——統計と体感が違う理由と、独立して残業が消えた僕の話
分岐③:本気で、収入の柱を増やしたい
小遣い稼ぎではなく、事業として収入源を持ちたい。そう考えているなら、いずれ独立という選択肢に行き着きます。
この記事で書いてきたとおりです。認定調査は、独立して初めて「収入の柱」になりました。業務の効率化は、独立して初めて「売り物」になりました。
雇われている限り、あなたが生み出した価値の多くは、法人の売上として通り過ぎていきます。それが悪いという話ではありません。ただ、そういう仕組みだというだけです。
▶ ケアマネが独立するために必要なこと【完全ガイド】|居宅介護支援事業所を立ち上げた僕の実体験
※ここから先はプロモーションを含みます。
副業を認めている職場を、探してみませんか
求人票に「副業可」と書かれていることは、ほとんどありません。だからこそ、面接前に条件を確認できる転職エージェントが役に立ちます。登録も相談も無料で、その場で転職を決める必要もありません。「副業を認めている法人はありますか」と聞いてみるだけでも、いまの職場が特殊なのかどうかが分かります。
※レバウェル介護の対応エリアは、北海道・宮城・東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・静岡・大阪・京都・奈良・兵庫・広島・福岡です(派遣はエリア内からの応募のみ対象)。
転職サイトの選び方については、こちらの記事で比較しています。
▶ 転職サイトを使わずに転職した僕が、それでも登録を勧める理由【2026年版】
まとめ:副業で手に入るのは、お金だけではない
長くなったので、要点をまとめます。
- 副業を禁止する法律はありません。問題になるのは就業規則です。まず自分の目で確認して、必要なら上司ではなく人事部か代表に聞いてください
- 「常勤専従」は勤務時間中の配置ルールです。退勤後のあなたを縛るものではありません
- 認定調査は「おすすめの副業」ではありません。同じ仕事が、雇われなら業務、独立なら収入の柱になる。委託料が誰の財布に入るかを確認してください
- 独立すると、副業という言葉が消えます。本業を効率化していたら、それ自体が売り物になった。順番は逆でした
- 資格は仕事を保証しません。「取れば道が開ける」という順番を疑ってください
そして、いちばん伝えたいこと。
僕が副業で手に入れた一番の報酬は、月1〜3万円のお金ではありませんでした。
「ケアマネ以外でも、僕は仕事ができる」
この感覚です。
ケアマネの仕事は、続けるほどに視野が狭くなっていきます。介護保険の中でしか通用しないスキルを積み上げている気がしてくる。この資格を手放したら何も残らないんじゃないか、と怖くなる。
でも、そんなことはありません。あなたが日々やっている仕事——人の話を聞いて、状況を整理して、必要なところにつなぐ——は、どこの世界でも通用する力です。僕はそれを、家電の口コミ記事を書くという、まったく関係のない仕事で知りました。
副業を考えるということは、ケアマネの外側に少しでも目が向いているということです。その感覚は、否定しなくていい。
ここじゃなくてもいい。でも、ここで働いておく。
そう思えるようになったとき、目の前の仕事は、少しだけ軽くなります^^