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「主任ケアマネはいらない」と言われる3つの理由
まず、「いらない」と言いたくなる気持ちはよくわかります。実際にそう感じるのには、それなりの理由があるからです。
① 給料がほとんど変わらない
主任ケアマネを取っても、国からの個人への直接加算はありません。職場によっては資格手当が数千円つく程度。「あれだけ研修に時間とお金をかけたのに……」と感じる人が多いのは当然です。
研修費用は都道府県によって差がありますが、平均で4万円前後。研修時間は70時間以上にのぼります。コスパが悪いと感じるのは、正直なところ理解できます。
「実際、主任ケアマネの年収はいくらなのか」は、僕の雇われ時代と独立後の実額を公開しながら別記事で詳しく解説しています。
② 仕事が増えるだけ(職場による)
大手法人や複数人事業所では、主任ケアマネになると後輩の指導・育成、困難事例の対応、地域ケア会議の主宰など、プレイングマネージャーとしての役割が加わります。業務量は確実に増えます。
ただ、これは職場規模によって全然違います。1人ケアマネの小規模事業所では、指導する相手がいないので実態の仕事はほとんど変わりません。僕自身、取得後に管理者になりましたが「前と何が変わったんだろう」と思うくらい、日常業務は変わりませんでした。
「仕事が増えるだけ」という声は、大手や複数人事業所では事実です。でも一律に当てはまるわけではありません。
③ 制度の都合で「取らされた感」がある
2021年4月以降、居宅介護支援事業所の管理者は原則として主任ケアマネジャーでなければならないというルールになりました。現在も経過措置中ですが、令和9年3月末には完全施行される予定です。(令和8年6月29日現在)
「国の制度の都合で取らないといけなくなった」という感覚を持っている人は多いと思います。加算が増えるわけでも、待遇が劇的に変わるわけでもないのに、義務だけが増えた——そう感じるのは無理のないことです。
実際に取って3年、僕の正直な話
ここからは、僕自身の話をします。
主任ケアマネを取りたてのころは、当時会社員として管理者をしていました。正直なところ、小さな事業所だったので日常の仕事はほとんど変わりませんでした。その後、1人ケアマネとして独立したので指導する相手もいません。
でも、これからケアマネを続けていくなら、主任ケアマネを取っておくことは強くおすすめします。理由はシンプルで、「選択肢が増える」からです。
主任ケアマネを持っているだけで、働き口が変わる
今、介護業界でケアマネジャーの高齢化が深刻です。ケアマネの平均年齢は54.3歳で、介護関係職種の中で最も高く、60歳以上が全体の3割を超えています。50歳以上で見ると実に3分の2。つまり、若い主任ケアマネは今の市場でかなり希少な存在です。(出典:令和6年度介護労働実態調査(介護労働安定センター))
法人(会社企業)からすると、主任ケアマネは「いてくれれば何でもできる」資格です。居宅の管理者要件を満たせる。特定事業所加算のランクを上げる算定要件も満たすことができる。法人によっては地域包括支援センターの人員配置も満たせる。
法人にとっては、主任ケアマネ1人で、事業の可能性がひとつ上のステージに上がるわけです。
実際、求人検索サイトの求人ボックスで調べると、東京都だけで主任介護支援専門員の求人は1万6000件以上ヒットします(2026年7月時点)。需要の高さは数字が証明しているんです。
僕が独立できたのも、主任ケアマネがあったから
居宅介護支援事業所を独立開業するためには、管理者が主任ケアマネでなければなりません。つまり、主任ケアマネがなければ独立という選択肢自体が存在しなかったということです。
「取っておいてよかった」と一番実感したのは、「独立したい」と考えたときでした。資格がなければ、そのスタートラインにすら立てませんでした。
主任ケアマネが「意味ある人」と「意味ない人」の違い
ここまで読んで、「結局どっちなの?」と思った方もいるかもしれません。僕の独断と偏見の正直な意見を書きます。
今の職場で主任ケアマネを取り、管理者になっても、お給料が3万円も増えず、業務内容と責務だけ増えるなら——正直、いりません。
介護業界柄、想像しにくいかもしれませんが、役職につくというのは本来、大きな責任とたくさんの業務管理を任されます。
だから、それに見合う対価、つまり報酬を支払って、管理者を担ってもらうんです。
主任ケアマネを取り、管理者になったのに給料がほとんど変わらない、指導する後輩もいない。でも業務内容は増える。そんな環境なら、資格を持っていても日常的に活かせる場面は少ないです。
でも、少しでも今後のキャリアを変えたいと思っているなら話は変わります。
こんな人には「意味ある」資格です
- いつか転職して、より良い環境で働きたい
- 独立して自分の事業所を持ちたい
- 地域包括支援センターで働いてみたい
- 管理職になって教育指導者を目指したい
これらのどれか一つでも当てはまるなら、主任ケアマネは持っておくべき資格です。「必要になってから取ろう」では、研修の受講要件を満たしてから取得まで時間がかかるので、モチベーションが下がってしまいます。
なお、「そもそも自分は受講要件を満たせるのか(専任5年の数え方や、転職・兼務期間の扱い)」が気になる方は、こちらで当事者目線で解説しています。
▶ 主任ケアマネの要件とは?「専任5年」の数え方と、転職2回でも取れた僕の実例
資格よりも大事なのは「取った後に何をするか」
主任ケアマネを取ること自体がゴールではありませんよね。
取った後にどう動くかで、その資格の価値が決まります。
僕自身、「主任ケアマネを取って、独立するぞ!」と思っていたので、取ることに迷いはありませんでした。
目的なく主任ケアマネをとっても、「取ったけど何の役にも立っていない」と宝の持ち腐れになってしまいます。
主任ケアマネは取って損はない資格です。ただ、目的がなければ宝の持ち腐れになる。「何のために取るか」を先に決めることが、この資格を活かす唯一の方法です。
主任ケアマネを取った後、どう動くかが本当の分かれ道
主任ケアマネを取ることで、選択肢は確実に増えます。でも、その選択肢を活かすかどうかは、取った後の行動次第です。
「転職したい」「独立したい」「もっと良い環境で働きたい」——そう思っているなら、まず動いてみることをおすすめします。
僕自身、主任ケアマネを取って独立するまでに、転職も経験しました。転職サイトを使って動いてみたことで、自分の市場価値や選択肢の広さを実感できました。
主任ケアマネを持っている人材は、今の介護市場では確実に求められています。その強みを、ぜひ自分のキャリアに活かしてほしいと思います。
転職を考えているなら、まず登録だけでもしてみてください。動いてみて初めて、自分の可能性が見えてきます。
転職を考えているなら、まず登録だけでもしてみることをおすすめします。主任ケアマネを持っているあなたの市場価値を、一度外から確認してみてください。
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まとめ:主任ケアマネは「目的」があれば最強の資格
最後に、この記事のポイントを整理します。
- 主任ケアマネを取っても給料がほとんど変わらない職場は多い
- 仕事量の変化は職場規模によって大きく異なる
- 制度の都合で「取らされた感」があるのは事実
- でも、転職・独立・加算取得など、キャリアの選択肢は確実に広がる
- 大事なのは取ること自体ではなく、取った後に何をするか
「主任ケアマネはいらない」は、目的なく取った人の言葉です。目的を持って取れば、この資格はケアマネとしてのキャリアを大きく変える武器になります。
取った後にどう動くか——それがすべての分かれ道です。
主任ケアマネを取った後の具体的な選択肢については、こちらの記事も参考にしてみてください。