転職・キャリア

主任ケアマネを取った後どうする?転職・独立・現状維持、3つの選択肢を全部経験した僕が解説

主任ケアマネを取ったとき、正直ほっとした気持ちと同時に、こんな気持ちが湧いてきました。

「で、この先どうなるんだろう…」

資格を取るために勉強して、あの面倒な研修を終えて。やり切った達成感はあるんだけど、それで何かが劇的に変わったかというと、全くそんなこともない。

事業所の管理者になって、立場が少し変わって、年上の後輩への指導を求められるようになって。

でも自分の働き方や将来のキャリアについては、明るい未来なんて少しも想像できない。

あなたも今、そんな気持ちを抱えていませんか?

僕は主任ケアマネを取った後、実際に転職独立も経験しました。現状維持を選んだ場合に何が起きるかも、肌でわかっています。

この記事では、その3つの選択肢を全部経験した立場から、正直に話します。どれが正解かを押しつけるつもりはありません。ただ、あなたが自分に合った選択をするための材料を、できるだけ具体的に渡したいと思っています。

📋 この記事でわかること

  • 主任ケアマネ取得後に取れる3つの選択肢の全体像
  • 転職・独立・現状維持、それぞれのリアルなメリット・デメリット
  • 3択を全部経験した僕が考える「選択の基準」



主任ケアマネを取った後に待っている3つの選択肢

主任ケアマネを取得した後のキャリアは、大きく分けて3つあります。

  1. 転職する——今の職場を離れ、新しい環境でキャリアを積む
  2. 独立する——自分で居宅介護支援事業所を法人として立ち上げ、経営者として働く
  3. 現状維持する——今の職場に留まりながら、主任ケアマネとしてのポジションで働き続ける

どの選択肢が正解かは、あなたの状況・価値観・タイミングによって変わります。

ただ、僕が感じるのは「何も考えずに現状維持を続けてしまっている人が一番多い」ということ。目的があって選んだ現状維持ならいいんです。でも、何となく流されているだけなら、それは選択ではなく停滞です。

まずは3つの選択肢のそれぞれについて、実体験をもとに話していきます。

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選択肢①「転職する」——環境を変えることで、働き方を自分で選びなおす

僕が最初に選んだのは、転職でした。

当時は特別養護老人ホームで介護士として働いていたんですが、ずっと気になっていることがありました。

「利用者さんって、どういう経緯で施設に入ってくるんだろう…。」

施設の中からだと、入所前の在宅生活が見えない。要介護になってから施設に来るまでの間に、その人にどんな生活があったのか。在宅でケアマネをやっている人はどんな判断をしているのか。それを知らないまま施設で介護士を続けることに、どこか物足りなさを感じていました。

実は転職の動機はお金でも、待遇でも、人間関係でもなく、「もっと介護業界を知りたい」という気持ちでした。

転職を決定づけたのは、職場の人間関係だった

僕は転職を3回経験していますが、3回目の転職を決めたのは、別のきっかけです。

あるとき、あとから入ってきた同僚のケアマネと、仕事の進め方でぶつかることが増えてきました。その人は感情論で業務を決める人で、僕はできるだけ合理的に、根拠を持って進めたかった。

上司に判断を仰いだとき、上司は感情論で動く同僚のケアマネの意見を採用したんです。

そのとき思ったんです。「この職場では、自分は成長しない。」と。

制度上おかしいことがあっても、荒波を立てたくないからと飲み込む。利用者・家族の利益よりも、職場の空気を優先する。それが積み重なって、「ここにいても自分は成長できない」という確信になりました。

転職して変わったこと・変わらなかったこと

在宅ケアマネに転職して、知りたかったことはわかりました。施設入所に至るまでの在宅生活の実態、家族の葛藤、地域包括との連携。特養で介護士をしていたままでは、絶対に見えなかった景色です。

一方で、転職すれば全部うまくいくかというと、そういうわけでもありません。職場が変わっても、組織である以上は上司がいて、方針があって、上司の判断に納得いかない場面は、どこの職場でも出てきます。

転職することで変えられるのは「環境」です。自分の仕事の軸や価値観は、転職先でも問われ続けます。

転職のメリット・デメリット(主任ケアマネ目線)

✅ メリット

  • 職場環境・人間関係をリセットできる
  • 主任ケアマネの資格で採用条件が有利になりやすい
  • 施設系・居宅系・病院など、働く場所の選択肢が広い
  • 給与・条件交渉の余地が生まれる
  • 収入を維持しながらキャリアを変えられる

⚠️ デメリット

  • 転職先でもその組織の独自の論理(ルール)は存在する
  • 職場文化・人間関係は入ってみないとわからない
  • 慣れるまでの期間は精神的・体力的な負荷がある
  • 転職回数が多いと次の転職で不利になる場合がある

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僕が転職したときはタウンページで職場を探すくらいアナログな時代でしたが、今はケアマネ専門の転職サービスがあります。無料で使えて、担当者に相談しながら進められる。一人で抱え込まずに済むのは、今の時代の転職サービスの強みだと思います。

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「辞めたい」と思いながらも踏み出せなかった僕が、最終的に転職を選んだ理由を正直に話しています。

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選択肢②「独立する」——自分でルールを決めて、利用者本位で動ける働き方

転職を繰り返す中で、僕は次のようなことを考えることが増えていました。

「組織にいる限り、自分が納得できない判断を飲み込む場面は必ずある。」

制度上、ケアマネがやらなくてもいいシャドウワークがあっても、荒波を立てたくないからと上司の判断を飲み込む。

利用者・家族にとってベストな判断よりも、事業所の都合や人間関係が優先される。

それが嫌で転職しても、組織である以上は同じ構造がどこの事業所にもある。そこで出た答えが、独立でした。

独立のリアル——20人を引き継いで、半年で黒字化した話

独立するとき、僕はもともとの会社の社長と穏便に話をつけました。利用者さんやそのご家族には、僕から直接説明して、独立後も担当を続けるかどうかを選んでもらう形にしました。

結果、約20名の利用者さんが一緒に来てくれました。

おかげで独立初日からゼロではなく、半年後には黒字化できました。仕事への自信はありましたが、それでも独立することへの不安は正直ありました。

なぜかというと、居宅介護支援事業所の収益は担当する利用者さんの数と介護度で決まるからです。

要支援の高齢者は多い。でも、居宅ケアマネの収益の柱になるのは要介護の利用者さんです。

地域包括支援センターから紹介してもらえる要介護の方が少ない時期は、収入面での不安が続きました。独立してしばらくは、そこが一番しんどかったです。

法人設立の大変さと、それでも楽しかった理由

介護保険事業は法人格がなければ開設できません。僕は株式会社として立ち上げましたが、NPOや合同会社でも可能です。

定款の作成で司法書士に依頼したり、税務署への届け出をしたり。はじめて会社を作る作業は、正直大変でした。

ただ、もともとうっすら「いつか会社を持ちたい」という気持ちがあったので、その大変さも含めて楽しめた部分があります。

法人にしておくことで、後々の信頼面や事業拡張のしやすさも違ってくるので、独立を考えているなら法人化はおすすめです。

孤独感はなかった——わからないことは行政とAIに聞けばいい

「一人でやっていて孤独じゃないか」とよく聞かれます。

正直、孤独感はほとんどありませんでした。制度の解釈で迷ったときはネットで調べる。

ローカルルールは行政に直接連絡して確認する。今はAIも活用しているので、判断に困る場面はむしろ減っています。

「一人でやる」ことへの不安の多くは、情報へのアクセス手段を持てば解消されます。

独立のメリット・デメリット(主任ケアマネ目線)

✅ メリット

  • 利用者本位の判断を、自分の責任で貫ける
  • 組織の論理・上司の顔色を気にしなくていい
  • 担当件数の上限をコントロールできる
  • 自分で仕事のルールとペースを決められる
  • 法人化すると社会的信頼・事業拡張がしやすい

⚠️ デメリット

  • 担当件数が安定するまで収入が読めない
  • 要介護利用者の獲得が収益の鍵になる
  • 法人設立・開業手続きは時間と手間がかかる
  • 営業・事務・請求など、ケアマネ業務以外の仕事が増える
  • 全ての責任が自分にかかってくる

独立は「転職の延長」ではなく、別の覚悟が必要

転職は「環境を変える選択」ですが、独立は「仕組みごと自分で作る選択」です。

ケアマネとしての実力はもちろん必要ですが、それだけでは足りません。経営者としての判断、数字の管理、地域との関係構築。やることの種類が根本的に変わります。

それでも、利用者さんのために自分が正しいと思う判断を、誰の顔色も気にせずできる。その感覚は、組織の中では絶対に手に入らないものでした。

📖 独立についてもっと詳しく知りたい方へ

独立の手続き・収益モデル・失敗しないための準備については、別記事で詳しく解説しています。


ケアマネが独立するために必要なこと【完全ガイド】→

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選択肢③「現状維持する」——それも選択。ただし「何も変えない」とは違う

正直に言います。僕は現状維持を選びませんでした。

転職して、独立して、今がある。だから「現状維持のほうがよかった」とは思っていません。

でも、現状維持を選ぶことが間違いだとも思っていません。

問題は「意識的に選んだ現状維持か、何となく流されている現状維持か」だと思っています。

現状維持が「正解」になるケースもある

たとえばこんな状況なら、現状維持は十分に合理的な選択です。

  • 今の職場の人間関係や環境に、大きな不満がない
  • 主任ケアマネとして、今の職場の後輩を育てることにやりがいを感じている
  • 家庭の事情・住む場所・生活リズムを大きく変えたくない
  • 管理者・相談員などへのキャリアパスが職場内にある
  • 転職活動をした結果、今の職場の待遇が良かった

こういった理由があって「今の場所で続ける」を選ぶなら、それは立派な意思決定です。

ただし「何も変えない現状維持」は消耗が続く

僕が心配するのは、特に理由もなく、なんとなく今の場所に留まり続けているケースです。

主任ケアマネを取ったことで職場での業務は増え、責務も重くなります。それなのに給与はほとんど変わらない。後輩の指導も担いながら、自分の担当件数もこなし、そのうえ書類仕事も増えて、気づいたら消耗しているだけ。

そういう状態で「まあ、今はしかたないか…」と諦め、先延ばしにしている人を、僕はたくさん見てきました。

後悔するのは自分です。誰かが「たしかにしょうがないよね」と共感してくれても、このまま消耗し続けた先の責任を取るのはあなた自身です。

現状維持を選ぶなら、「変化を起こす現状維持」にする

今の職場に留まる選択をするなら、何かひとつでも変化を起こすことをおすすめします。

  • ICTツールを導入、AIを活用して業務時間を減らす
  • 主任ケアマネの研修を活かして、地域の勉強会に関わる
  • 管理者や相談員へのキャリアアップを職場に相談してみる
  • 副業・ブログ・セミナー講師など、職場の外に収入源を作る

「今の場所で変化を意識して続ける」ことと「変化することを意識しない」ことは、まったく別のことです。

現状維持を選ぶなら、意識的に・能動的に選んでほしい。

簡単に言えば、自分の成長を止めないでほしいと思います。


3つを経験した僕が考える「選択の基準」

転職・独立・現状維持。3つの選択肢を全部経験して、今思うことがあります。

どれが正解かは、正直、人によって違います。ただ、選択の基準は共通していると思っています。

「何が嫌か」より「何がしたいか」を軸にする

転職や独立を考えるとき、多くの人は「今の職場が嫌だから」という動機から入ります。

それ自体は悪くない。でも「嫌なことから逃げる」だけを動機にすると、転職先でも独立後でも、また別の「嫌なこと」に直面したときに判断軸がなくなります。

僕が特養から転職したのは「在宅介護の世界を知りたかった」から。独立したのは「利用者本位の判断を自分の責任で貫きたかった」から。どちらも「したいこと」が先にありました。

選択の前に、一度自分に聞いてみてください。

🤔 自分に問いかけてみる3つの質問

  1. 1年後、3年後、5年後、どんな働き方をしていたいか?
  2. 今の職場で、その働き方は実現できるか?
  3. もし今の職場を離れるとしたら、何を一番の理由にするか?

「タイミング」は待つものではなく、作るもの

「もう少し落ち着いたら考えよう」と思っている人に言いたいのは、介護業界に「落ち着く時期」は来ないということです。

減ったと思った担当件数は、次の日には増え、3年毎に制度は変わり、ケアマネの高齢化で人手不足は続く。待っていても状況が整うことはほとんどありません。

僕が独立したのも、完璧なタイミングを待ったからではありません。「今動くしかない」という判断を、自分でしたからです。

タイミングは整えるものではなく、自分で作るもの。それが、3択を全部経験して一番感じることです。

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まとめ——後悔するのは自分。だから、自分で選ぶ

主任ケアマネを取った後の選択肢を、改めて整理します。

  • 転職する——環境をリセットして、新しい場所でケアマネを続ける。主任資格があると有利。
  • 独立する——利用者本位の判断を自分の責任で貫ける。覚悟と準備が必要。
  • 現状維持する——意識的に選ぶなら立派な選択。ただし「変化を起こす現状維持」であること。

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どれが正解かは、あなたの状況・価値観・タイミングによって違います。でも、選ばないまま時間だけが過ぎても、何も変わらないんです。

僕は「後悔するのは自分だから」という理由で、転職も独立も自分で決めました。その判断を誰かに委ねたことは、一度もありません。

大事なのは、誰かに流されるのではなく、自分で選ぶことです。この記事がそのきっかけになれば、それで十分です。

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この記事を書いた人:つなぐさん|主任ケアマネジャー・介護福祉士。特養→居宅ケアマネ→独立と3つの働き方を経験。現在は独立したケアマネとして、介護事業所向けコンサルも両立しながら活動中。

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